月組「エリザベート」(2018)その1

ついに始まりました。愛希れいかの退団公演。「エリザベート宝塚歌劇団のファンでなら誰しもが聞いたことある、代表作の一つ。闇の帝王トートとオーストリー帝国皇后エリザベートの愛と死にまつわる物語。

 

エリザの生観劇は2005年の月組(トート:彩輝なおエリザベート:瀬奈じゅん)2014年の花組(トート:明日海りお、エリザベート:蘭乃はな)

ちなみに花組の時はみりトートが登場した瞬間あまりの美しさに叫びながら客先から舞台まで走りたい衝動に駆られた。(実際にはしていない)

 

以下盛大にネタバレを含む感想です。

 

 

今回幕間に私が1番さいしょに呟いたのが輝月ゆうまさん、まゆぽん演じるマックスパパの素晴らしさだった。

登場した瞬間恋に落ちてしまった。まゆぽんの技量なら、もう少し老けたマックスを想像していたのだが、若々しく溌剌としていて、それでいて色気のあるパパだった。もう目が離せなくて、動悸が激しくなって…

これはもう恋だ。私、パパに恋しちゃった…。バート・イシュルでは観てはいけないものまで観てしまった…。本当に…もう…これだけは伝えたい…。

 

今回の月組エリザはなんというかとても全体のバランスがいい。全体的に「調和」がとれたお芝居に仕上がっていた。

それが月組生が意図して目指しているものかどうかもわからないしまだまだ長い公演期間で印象が変わる可能性も高いのだけれど。

珠城りょうさん、たまきちのトートは人外というよりも昔人間であったことがあるんじゃないの?と感じた。時折すごく人間味があるのだ。そう思うとウィーン版のトートに近いのかな(大学の時に授業で映像をみた感想)

トートが1幕から2幕にかけて徐々に感情的に感じが好き。お化粧もカツラもとても素敵だった。好きな衣装はおなじみ死ねばいい!の紫と闇が広がるかな。

あとトート観て、たまきちは相手役に寄り添うのが上手だなって思った。ちゃぴが学年も近く、経験も豊富な娘役だから、任せていられるというのもあると思うのだけれども、たまトートはカリスマ性!というよりさっき言った全体のバランス重視な気がしたので。

ちゃぴのエリザベートは負けん気強くて、トートに対しても揺るぎなくて、孤高なんだけど悲壮感はなくて、エネルギーのあるシシィだった。

わたし、「私が踊る時」が好きで。あの楽曲があることでエリザベートがただ「虐げられた人」というより「自分の意思が強い人」であるというのが見えてくる気がして。

みやちゃぴのデュエットも新鮮で、それでいてしっくりきて素敵だったよー。

 

書き足りないのでその2に続きます…