『チャイメリカ』

3月の初めに観に行ってきました。

 

天安門事件その最中に撮られた有名な写真の一枚、「戦車男」(Tank man)を題材にされたストレートプレイです。

アメリカの30代の作家さんの作品で私は海外の方が書いた現代劇を多分始めてストレートプレイで観ました。

 

様々な意味で難しい題材で、これぞ演劇というような印象でしたが、一方で映画を見ているような明解な話の運びでした。ウィットさやテンポをすごく考えられている脚本でその原作の良さを損なわない翻訳と演出だったのだと思います。英語がわからないので、原本を読んだわけではないのですが…。

 

以下ネタバレしてます。

 

主人公のアメリカ人写真家、ジョー(田中圭)は天安門事件において「戦車男」の写真を撮った1人です。そしてその時の高揚感を忘れられないまま40歳を超えます。

リン(満島真之介)は当事者として天安門事件の現場にいました。30年経っても彼はまだ天安門事件のただ中にいます。

2人は長い間「友人」として付き合っています。

「戦車男」が生きているかもしれない、そのことを知るとジョーは躍起になって「彼」を探し出そうとします。ジョーは自分が「正しい」と思うことを貫こうとしますが、彼の悪意のない数々の行動で周りの人がどんどん傷つき、時に追い込まれていきます。

ヒロイズムとはジャーナリズムとはなにか?それが大きなテーマで。

正義感とは何か?当事者であることと部外者であること、見えるものの違い、たくさんの問いを投げかけてくる舞台でした。

ジョーは一貫して「戦車男」を追いかけます。決して「天安門事件」ではないのです。そのことから、ジョーは「天安門事件」をある種の「物語」として捉えているのだと思いました。その場にいたリンや当時を生きていた中国人にとって事件は「事実」なのに。

ジョーは自分の行動が相手を傷つけたと分かるとすぐに謝る。それでもすぐにまた何も考えずに行動してまた人を傷つける。それなのに、リンはジョーのことを「友人」と言い続ける。暗い部屋から自分を助け出してくれ、と伝えようとする。その姿に息がつまる。

ジョーの浅はかさは自分の中にも覚えがあって自分が見て見ぬ振りをしようとしていることを突きつけられた気分。

お芝居の結末に観劇後は泣き出したい気持ちになりました。

 

芝居を見た気持ちを言葉にしてしまうと

流れていってしまう気がしたのですが、チャイメリカを観たことを残したくて。

 

 

田中圭さんのブレイクからか観客のほとんどが女性で、驚きました。

 

 

星組『霧深きエルベのほとり/ESTRELLAS(エストレージャス) ~星たち~』

感想を書こう、書こうとしている間に劇団の色んな発表に崩れ落ちてしまった…。

ちょっと色々思いすぎて、気分悪いところまでいってしまった重いヅカオタであることを反省してます。

 

さて、さて観に行ってました。星組公演。

星組に上田久美子先生こないかなー、って思ってたんですよね。決定したとき、嬉しかった!久美子先生オリジナルじゃないけれど、久美子先生が紅さんにしかできないと仰っていたのでめっちゃ楽しみにしてました。

 

以外ネタバレ有ります感想。

 

今回もやっぱり

 

 

 

綺咲愛里がすっごいかわいい。

 

エルベでは出てきた瞬間の破壊力。ブロンドに純白のお衣装の破壊力。そしてすごく巧みに貴族の子女を演じられておりました。(やたらと高い声が少々気になったけれど)

マルギットって正真正銘のお嬢さまなんだなって思わせる説得力がすごい。酒場でカールに出会ったとき、まさに「こんなの初めて!」とドキドキしている様、すごく愛らしかった。あーちゃんて個人的にはずっと「あーちゃん」なんだけれど、どんな役も説得力があるなぁ、不思議な魅力だなぁ、と。

 

紅ゆずるさんのカールは、まさにゆずるさんの真骨頂という感じでした。ゆずるさんが辛い目に合うのが好きな私、こんなお芝居待ってたの…。特に好きなのは酒場でマルギットと目があった瞬間、不器用に踊り出す瞬間、中でも何回観てもかっこよかったのは、「来いよ」と扉をマルギットに顎で示すところ!粗野な振る舞いなのに、色気があって、私もマルギットと一緒にキュンっ!

普段されたらイラってするだろうに舞台って不思議〜。

もう一つカールの場面で特に好きなのは終盤の「俺が文士なら…」の場面。自分がマルギットにふさわしくない男であるとカールが思ってしまっている哀しさとマルギットへの愛がまだカールから溢れていて、ほんと切ない。

カールがどんな人間なのか、を表すのに欠かせせないのがアンゼリカ。そう!アンゼリカ!レストランでカールと再会したときの表情が俊逸だし、音波みのりさん最高。婚約パーティーで見せる涙でカールとの関係がステキなものだったことが推し量れる。

そして、物語の構成上、無神経にも見えるマルギットはフロリアンに愛されていることで、マルギット自身の性格が酷いのではなく、ただただカールとマルギットはそれまで生きていた世界が「違う」ことを違うことを示してる。フロリアンは貴族社会(マルギット)と庶民(カール)の橋渡しをしている、そうやっぱり「真心」の権化なんだわ。真心の妖精さん…!

ロリアンのセリフで「おうちへお帰り。」と「よくおきき。」が話題になっていますが、フロリアンをよく表しているのは「僕が愛しているマルギットがカールを貶める嫌な女になるのが嫌なんだ」みたいなやつですよね。真心を尽くすためには自分を律しなければいけない、自分の欲望を不安をそのまま相手にぶつけてはいけない。…勉強になります!!!

ロリアン、公演当初に観に行った時は本当にあんまり表情が動かなくて何考えてるかわからなかったけれど、終盤になるとカールたちに感化されたか人間味が増してました。どちらもいいですけど、掴みどころがない感じも好きだったなあ。あと、ひたすら端正な礼さんが観られて幸せでした。オラオラ荒れ狂う礼さんも好きなんですけど、端正な礼さんが一番好きかもしれない。

3人芝居のところすごく重要なポイントで、カールとマルギットが最初はお互い「こんなの初めて!」と違いで惹かれ始めたのに、好きになればなるほどそのお互いに理解しあえない「違い」があることで不安になってしまう、何度も気持ちを確かめてしまう苦しい場面。

 

ピアノ前の礼さんしか観てませんでした。ごめんなさい。

所作の全てが好みー!

 

でもカールとマルギットの切なさは声だけ聞いてても伝わっています。表情は映像になったら確認します。

 

あの場面フロリアンと同化すると引き裂かれそうな思いになりますよね。

カールはカールでマルギットがフロリアンに諭されることで、2人の言語は同じで自分は違うのだと、フロリアンといるほうがマルギットは幸せなんではないかと気づくのだと思うのでどこから見てもあああああ!ってなりますよね。

 

エルベってこの3人で話が進んでいくけれどアンゼリカの視点(泣ける)その夫、ロンバルドさんの視点(泣ける)マルギットの家族の視点(切ない)など、どこからでもみられる気がしてとても面白い。それに水夫ズのかっこよさとかわいさはもちろん、祭りという設定で色んな場面で若手から上級生までカップルで踊っていたりしてすごく華やかで楽しいなぁ、と。そして七海ひろきさん演じるトビアスへの粋な演出ね…。

 

最後なんで、マルギットはカールに会いに来たのかなぁ、フロリアンと来たということは一緒になろうという感じではなさそうで…。なんかやっぱりマルギットは素直すぎて罪な人になってる気はします。

今の星組でこの作品が観られて本当に幸せだったなぁ、と発表があってから改めて思っています。

 

…エルベで語りすぎてショーまで語る元気がなくなってしまった…!

 

簡潔に書くと、初日近くで見たときは色々バラバラでしたが終盤ではよくまとまってました。

礼さんの好きな場面はサニーです。KPOPもよかったけれどなんか見覚えあったし、サニーは大人っぽくてすごく今の礼さんにぴったりでした!

 

エルベ楽しすぎて、どこまでも語れそうな気がしてます。

東京公演も行きたかったなー。

 

 

 

 

「マリー・アントワネット」

今年のミュージカル始めは「マリーアントワネット」でした。12年ぶりの再演だそうです。

マリー・アントワネット:花總まりさん

マルグリット:昆夏美さん

ルイ16世:佐藤隆紀さん

大阪公演なので、フェルセン伯爵は古川雄大さんがシングルで演じられております。

 

お話はマリーアントワネットと、フランス革命に関わるマルグリット・アルノーという少女の物語。全編通して結構重く、体力をつかいました…。特にマリーアントワネットへの罵りの言葉がひどく、あ、あ、あああああああ〜!

「外国女」とかそんな言い方ないんじゃない?!彼女ではどうしようもないことじゃん!?と辛くなりました…

ずっとフランスに受け入れられなかった彼女の孤独をその罵りの言葉によってはっきりと表現したかったのかもしれないけれど…。

誰が正義で誰が悪、という話ではなく主要人物みなが誰かを傷つけ、誰かに傷つけられている、そんな物語でした。

 

特にルイ16世は切なく、不器用に優しくマリーアントワネットに愛を伝えようとするのだけれど、マリーアントワネットには全く伝わらない…!

彼女はアクセルとの恋に必死だから…!

おお、なんてこと…。

 

と嘆きつつ、花總マリーアントワネットと古川フェルセンの並びはため息が出てしまうほど美しかったです。夏の夜の舞踏会の場面、仮面で表情が見えないにも関わらずフェルセンの恋心がその瞳から語られて、美しかった…またオルレアン公爵たちの策略も同時に進行していてドキドキする場面でした。

 

花總まりさんはやはりとても上手にマリーアントワネットとして存在していました。アクセルとの恋に必死で、王妃としてのプライドが見え、「私が!私を!」という強い主張に時折イライラしてしまうのも花總さんの計算のうちなんだろうな。あんなキラキラした瞳で見られるとそりゃルイ16世も嫌いになれないし、フェルセンも未練タラタラでしょうね!彩乃かなみさん演じるランバル公爵夫人との場面、めっちゃ可愛かったです。

2幕入ってから、恋する少女から高貴なそして孤高の王妃にガラッと変わるのは圧巻でした。

 

そうそうランバル公爵夫人が本当に素敵だった!かなみさんの柔らかさがマリーアントワネットを包みこんで…。たまらなく愛おしい存在でした。

 

昆夏美さんは今回初めて拝見しました。どこから声がでてるの!?というくらいパワフルな歌声。あと、その目でマリーアントワネットを殺せそう、と思うくらい暗く殺気立った目が印象的でした。フィナーレの挨拶でもう疲れ切った表情だったのも印象的。ほんとものすごいパワーを使う舞台なんだと実感しました。

 

古川雄大さんのフェルセン伯爵は本当に美しく…恋心と忠義心の間で揺れ動くさまも美しく…たまにでる「マリー」呼びにときめかずにどこにときめくのだ、という感じでした。さっきも書きましたが、マリーアントワネットとの場面は切ないながらもうっとりとしました。歌声も安定していて、聴きやすかったです。

 

2幕に入ってから、涙なくしては観られず、特に王太子とマリーアントワネットが引き裂かれる場面は今思い出しても涙がでます。

エンタテインメントというよりもメッセージ性の強い舞台で新年から色々考えさせられました。

 

マリーアントワネットと少女が心通わす物語と勘違いしていた私にはちよっと衝撃が。(むしろ、罵り合っていたわ)

演者のパワーも物語のパワーもすごくて、なんだかえらいものを観てしまったなぁ、と思いました。

役替わりも観たいな、なんて友人と幕間は話していたのですが、終演後には2人とも感情が揺さぶられ、泣き疲れ、これをもう一度観るのは辛い…となりました。

 

でも再再演があるとしたら、観に行きたいなー。

エリザベートも観に行きたいなー。

 

雪組「ファントム」

雪組公演「ファントム」を観てきました。初演と春野寿美礼さんの再演を観ています。でも12年前なので、大筋しか覚えておらず今回の変更点はよく分かっていません。オープニングがめっちゃ変わったことぐらいしか…(ファントム組曲かっこよかった…)

 

覚えていない理由はもう1つあって。

 

実は私、宝塚版ファントムが、少し苦手なのです。

なので映像でほとんど見返していない。だから覚えていない。

 

宝塚版、とつけたのは劇団四季が上演している「オペラ座の怪人」とは作家が違い、全然別物だということ(一度も観たことがありません)、また、宝塚の潤色って結構激しいと思うので本家とも違うのだろうなと思って。

 

だから私が苦手なのは宝塚版ファントム。

 

なのに観に行ったのは主演が望海風斗と真彩希帆だから。(敬称略

これに尽きるのです。

 

だいきほにとってファントムって運命の演目なんでしょ?

花で出会って雪で再会した2人の運命なんでしょ?(twitterでの聞きかじり)

 

そんなこんなで観に行きました。(前置きが長い)

ここから始まるのはファントム苦手な人の感想なので、ファントム大好きな人は読まないほうがいいかもしれません。

 

以下感想です

 

 

ファントムが苦手な理由は

・救いがなくて辛い

・エリックが怖い         です。

 

主人公が原因って言っちゃっていいのかな。とか思うんですけど。でもその怖さって物語にとって大事な部分なんだと大人になって観て思いました。

何故エリックが狂気的に見えるのか、その理由を考えたら悲しい物語なんですよ。他人も自分自身もエリックを認めず愛さない。ただひっそりと生きて死ぬのを待つだけ…。そんな時に出会ったクリスティーヌ。きっと生まれて初めて自分から求めた。悲しいな、って思います。

 

 

でもやっぱり怖い。

 

行動が怖い。

 

クリスティーヌのいるところに神出鬼没に現われるのが。

 

エリザベートの閣下はシシィの妄想っていうか人外だから神出鬼没でもいいんだすよ。

でもエリックは生身の人間として観てしまうから…!「怪人」として観たら普通のことなのかな?!でもやっぱり今回もひいぃぃぃ!ってなってしまって…。

 

そして辛い。クリスティーヌに一瞬愛された、とエリックは言いますがクリスティーヌは同情を愛情と履き違えただけにも見えます。辛い。

キャリエールからは愛されている。でもそれは罪悪感を伴う愛で…。なかなか辛い。

 

それはともかくやっぱり主演2人は凄かったです。観に行ってよかった。

きいちゃんのクリスティーヌはその歌声を操る技術の高さを見せつけられました。伸びやかで爽やかな歌声は圧巻。

そして、クリスティーヌの夢しか追いかけてない感、実は全然周りを見てないよねっていう感じが、きいちゃんスマイルに表現されていて、エリックとクリスティーヌのすれ違いに合点がいきました。

というかクリスティーヌは自分の気持ちを掛け違っていたのだな、と。分かってるつもりで何にも分かってないのだと。伯爵に告白されてるのに全然聞いてないしね。

あと衣装が全部似合ってて素敵(舞台ブロマイド売り切れ続出だった)。

だいもんのお芝居はいつも私を客観でいさせてくれず、今回もめっちゃ感情に巻き込まれて辛かったです…。すごい役者だなぁ。クリスティーヌに拒絶されたところは本当に辛くて観てられなかった…。すごい役者だなぁ(2回目)

歌声に関しては、全体的にパンチが強かったのですが、2幕からぶわぁと広がるような会場を包み込むような歌い方をされる箇所があってそれが春野寿美礼さんを思い出されて、すごくなんか胸が熱くなりました。

彩風咲奈さんのキャリエールとの場面ものすごくよかったです。ここのエリックは本当に小さな男の子のようで。デュエットももう感動しかない(でもキャリエールにお前妻はどうしたんや、と思ってしまう)咲ちゃんすごくお歌が上手になってたんですけど!本当に暖かい場面で、涙が出そうでした。

キャリエール、シャンドン伯爵と並ぶと同い年にも見えたけど、喋るとそこそこおじいちゃんでした。もう少し若い設定でもよかったかな!

 

あとフィナーレ最高。燕尾、久しぶりに観たけれどやっぱり最高だなって震えました。きいちゃんのダンスもしなやかで最高でした。

 

今回、ファントムは私の中の「愛の物語」の定義から外れてしまっていてしんどいだな、と思いました。そもそも愛の物語として作られていないのか?

ともかく宝塚の作品としてはどこか異質で、その異質を自分が受け止めきれないのかな、とも思う

 

でも今回やっぱり観に行ってよかったです。だいきほをはじめ雪組がすごくレベルの高いお芝居をしていたし、終わった後は辛かったけれど、今はもう一度観たいな、とも思います。

こんな長い感想を書くくらいだしな。もしかしたら本当はめっちゃ好きなのかしれない。

 

とにもかくにもだいきほでからっと明るい演目まってます。

ヴィクトリアンジャズのようなキャラのだいもん切実に待ってる!!

 

 

 

 

専科・花組「蘭陵王〜美しすぎる武将〜」

観てきました、凪七瑠海さん主演「蘭陵王〜美しすぎる武将〜」。

 

木村信司先生の作品生で観るのすごい久しぶり。オリジナル作品となると本当に遠い昔に観たっきり。(今回は京劇や雅楽にベースがあるようです)

 

主演の凪七さん、かちゃがめっちゃ素晴らしかった。あんなにキャリアがあるのにいや、キャリアがあるからこその少年時代の透明感や歌声。そして成人してからの「美しすぎる」だけではない、強い蘭陵王を骨太く男らしく演じられていて、その美しさもあって感嘆のため息しかでない。

かちゃは見た目は王子様そのものだけれど実は男役としては骨太な面もあって男くさい役がカッコいい。そういうお役を上手にされるなぁ、と思う。キラキラしている役ももちろんいいのだけれど!

 

今回初めて認識したのだけれど、相手役の音くり寿ちゃんもとっても素敵でびっくりした!まず声がいい。心地の良い声とあの歌声!ずっと聞いていられるな、と思いました。お芝居も時に強く時に可憐に演じてていて好印象。

 

でもあれやねんな、うまく言えないのやけれど

 

めっちゃキムシン

 

いや、そんなにたくさんの作品を観たことがないから正しくないかもしれないけど、私がキムシン味を感じたところは

 

・何度も同じ言葉が繰り返される歌詞

・下級生がわらわら出てくる

・そしてわらわら歌う

 

予想外の演出

 

今回、自分が歌劇もナウオンも確認せずに観劇したというのもあるのだけれど!ほんと!かっこいいー!だけでは終わらない演出が多かったです…。かっこいいー!って思った後にくるあれ?え?みたいな。

今回男役2番手の瀬戸かずやさん、ポスター見る限りではかっこいい上司?と思ってたんだけども、観てみればまさかのヒロイン(オネエ)。いやまぁオネエキャラがいるのはよくあるけれども、別箱公演の男役2番手が??という驚き。

いやでもステレオタイプのイロモノ扱いではあったけれどもWヒロインの像としては王道な描き方ではあったな、と全編観ると思いました。

ざっくり言うと王家に捧ぐ歌のアムネリスだな、と

 

その他の演出も

Oh…キムシン…

と思わずにはいられない数々の斜め上。

真面目な演出なのか笑かしにきてるのか全くわからない…!

 

高偉さんのソロ、三曲あったけど洛妃ちゃん二曲やし…。

もうちょっと2人の距離が縮まる描写とか欲しかったし…。

 

 

それでもつまらない作品というよりかは「???」が多すぎてもう一度観たいくらいです。

 

フィナーレのデュエットダンス?デュエット舞?はめーっちゃキラキラしててすごくよかったし。何より主演2人のお芝居が本当に素晴らしいのでたくさんの人に観てもらいたい!本当に!

 

ただ下級生が多いからかな?立ち回りがもうちょいスムーズにいってたらよりカッコよかったと思いました。

 

あとあと!帆純まひろくんが美丈夫でめっちゃ目を引いた!娘役も可愛くて名前知りたくてパンフレット買っちゃった!

 

ほんと演者は素晴らしいからみんな見てください…

ハマる人にはどハマりするタイプのやつ。

私は木村先生の作品は元々戯曲がある方が好きかもしらんです。

「泣き虫しょったんの奇跡」

街を歩いていたら映画館の前でポスターを発見。松田龍平を始め、好きな役者しか出てないやーん。と友達と見てきた。

 

予告編も見たこともなく前情報一切なしという珍しい状況での鑑賞。自分がほんと無から入ったのでどのまでネタバレ可なのかと公式HPいったら実話ということもあってか細部まで書いてあったわ…。

 

プロ棋士を目指して奨励会までいったけれど年齢制限という壁に阻まれ一度は夢破れた青年が再び夢と向かい合う、という話ですよね!

 

何も知らずにみると展開が読めなくて結構ハラハラ。中盤の奨励会ゾーンが結構キツくて。うまくいかない感じ、焦燥感、怠惰…そのあたりすごくリアルに描かれていて、ちょっと自分の人生振り返ってしまいました。人が死にまくるとか全然ないのに、地味にジワジワHP削られていく…。

かといって暗い映画というわけでもなくいやむしろ温かい映画。

豪華なキャストを贅沢な使い方してましたね!お気に入りはめっちゃいい声の通りすがりの人です!

音楽がめっちゃかっこよかったですー。対局中のんとか…。監督を調べたら「青い春」の監督なのか…。あの映画の音楽も好きだった記憶があるなー。

 

決して華やかな映画ではないけれど見てみてよかったな、と思ったし、自分の中のマゾっ気が疼いたときにまた見てもいいかなとも思った笑

 

 

いやほんとキャストの使い方な…

 

星組「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀・Killer Rouge/星秀☆煌紅」

サンダーボルトファンタジー通称サンファンとアアメージングスターキラールージュを観てきました。

私のご贔屓、礼真琴さんなんです。

 

 

そんな私が伝えたい。今回の公演…

 

 

 

3時間ずっと綺咲愛里さん

 

がかわいい(幕間は知らないけどどうせかわいいんでしょう)

いやぁぁ、もうねー、あれなんすよー。まじフェアリー。サンファンの再現率は演者全員完璧なんですよ。七海ひろきのお兄様なんか骨格変わった?って思いました。

その中でも丹翡ちゃんメイクのあーちゃにときめかずにいられます?いや。無理ですよね。まんまるお目目見つめられるんですよ?無理ですよね。

ショーの新場面も全部出てるんですけど、めーっちゃかわいい。それに大劇場でもそうだったんですけど、ワンダーファイブのあーちゃんの「恥ずかしがらないで〜!」キュート過ぎません?過ぎますよね?

 

あのヴィジュアルで殺陣をこなし、バリバリ踊るあーちゃんにキュン。(あんなにかわいいのにト○ッキーの扮装に全力で挑む姿にもキュン笑)

 

さて公演の全体な(礼さんの)感想なんですが。

サンファンは予習していきました。ここはこうなったのかーと思いながら見てました。(私の好きな場面はカットだった…)舞台セットも衣装もホント豪華で!!紅さんの凜雪鴉のお衣装めっちゃ豪華で妖しく美しかったですー。殺陣も多くて殺陣好きな私はめっちゃ楽しかったです。小柳先生構成力すごいな、って思いました。

でも個人的に原作を見た時一番最初にかっこいいと思ったのが蔑天骸様だったのでもっと見せ場が欲しかった…。玄鬼宗がちょっと弱かったかな…。それでもぴーすけくらっちの同期部下コンビの作り込みと阿吽の呼吸は素晴らしかったので、獵魅と凋命のこと好きになっちゃいました。

人形で見るより丹翡ちゃんが捲殘雲との距離を縮めていく様が描かれていて、恋に落ちるのは殤不患一択の私も2人がなんでくっついたか分かった気もしました。あれなんですね、あの2人以外はみんな「大人」なんですね、その中で色々割り切れない「大人になる前」の2人が惹かれ合うのも分からんでもない。あと凜雪鴉はやっぱり恋をするには胡散臭すぎる(褒めてる)

 

捲殘雲についてだと、まさか2番手になったご贔屓が誰かの弟分をするとは思ってなかったので新鮮でしたー!セリフや動きの端々にルーチェくん(巡り合いは再び2)を感じたので小柳先生もお好きね!ありがとう!という感じです。あと、最後まで明るく生きてる役も久しぶりですよね。よく死んだり捕まったりしてるからね…この前は最初から死んでたしね…。

彼女は「少年漫画のヒーロー」っぽさがあると思うので捲殘雲はぴったりですよね。やっぱり。

 

 

ショーにはついてはあれです!もうカッコいい素敵しかでてこないです!

ショーの礼さんてなんであんなに素敵なんでしょうね?何が好きって本当に楽しそうに歌い踊るんですよね。すごく元気をもらえる。時々どんどんノッてきて弾丸みたいになってる時ありますけどね笑

紅のマスカレードの時、燕尾の尻尾が頭にかかるの何度も見たぞ笑

新場面は、まじで!息が止まるかと思った…。びーすけとあーちゃんとの組み合わせ最高だった。ダンスのバランスがよかった…。変なシャツ着てたけどそれさえもかっこよさの一部だった。

 

好きなお衣装は全部なんですけど、中詰めのピンクのんとフィナーレの男役群舞ですかね!全部好きなんですけど!

 

最近メキメキ素敵になってるな、と思う天華えまくん、ぴーすけの活躍がすごかったです。天飛華音くんも目立ってたし天寿さんのセンターも多くて色気を振りまいてくるし…けしからんショーに仕上がってますね。

 

かわいいかわいい礼子ちゃんは笑うと「はっはっはっは」とめっちゃ声が低かったです…。

 

お芝居もショーもハードで演者は本当に大変そうでした。1日くらい休演日があった方がよかったんじゃないかな?そう思うくらい正直一週間安定してなかったです。それも舞台の醍醐味ではあるのでしょうけど…。

まぁすごく楽しい公演であったことには変わりないんですが!

 

以上今公演の感想でした

 

遠征はしないので今年最後の贔屓公演なんですー!

うわーん!寂しすぎるー!!